三重県鳥羽市は、「鳥羽駅周辺エリア2040将来ビジョン」の案を公表した。JRや近畿日本鉄道が乗り入れる鳥羽駅(鳥羽1)の駅前では、新たなにぎわい拠点の整備を示した。駅直結の利便性と鳥羽湾の眺望を生かした海辺らしいデザインで、観光・交流・交通・生活サービスが融合した複合拠点を目指す。
ビジョンの対象は鳥羽駅や鳥羽マリンターミナル、鳥羽水族館、ミキモト真珠島、旧鳥羽小学校などがあるエリア。自然豊かな風景や陸と海の交通機能の集積、観光施設の立地など高いポテンシャルを持つが、空きビルや空き家、災害対策など課題がある。このため、エリアの将来像について検討を進めている。
将来像では、海と街をつなぐ玄関口として、訪れる人を温かく迎え入れ、旅立ちを見守る場所、安心して憩うことのできる場所、文化や歴史、人々の思いを未来へ運ぶ場所を目指す。
実現のための取り組みの基本方針は、夜間を含めた滞在価値の向上、自然環境・文化、歴史との調和、市民が快適に過ごせる環境の整備など。施策にはにぎわい拠点の整備のほか、海沿いの豊かなオープンスペースの創出や観光水産市場の整備、佐田浜から日和山へのデッキルートの整備、旧鳥羽小学校の活用などを盛り込んだ。
将来ビジョン案は12月中~下旬をめどに一般意見募集手続きを開始し2026年3月の策定を予定。策定業務は日建設計、事業マネジメント支援はURリンケージが担当している。
26年度以降、市や市民、企業、地権者などで構成する(仮)鳥羽駅周辺エリアプラットフォームを設立し、実現へ向けて取り組む。






