国交省/技術基準改定案了承/道路舗装、照明設置

2025年8月27日 行政・団体 [2面]

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 社会資本整備審議会(社整審、国交相の諮問機関)の道路分科会道路技術小委員会は26日、道路の舗装技術基準と照明施設設置基準の改定案を了承した。舗装基準には、施工直後だけでなく供用中も評価対象とする新たな性能規定を盛り込み、性能の安定を図る。建設副産物や低炭素な材料・工法の積極的な活用方針も示した。照明基準ではLED照明の導入促進を明記し、2030年度までの完全LED化を目標とする。
 舗装技術基準の改定では▽性能の明確化▽設計と管理の整合性▽ライフサイクルを考慮した設計▽長寿命化と低炭素材料・工法による二酸化炭素(CO2)削減▽再生材料の適切なリサイクル促進-の5点を柱に検討した。持続可能な道路舗装の管理・運用と脱炭素化を見据える。
 現行基準では、舗装がどの状態に達した際に修繕が必要かといった「性能の限界状態」が明示されていない。新基準では性能を数値で明確にし、各性能を示す指標とその限界値を設定することで、合理的な設計と維持管理につなげる。
 道路の電力消費の約7割を占める道路照明について、照明設置基準の改定では、従来型よりも消費電力を抑えられるLEDへの転換を推進。効率的なエネルギー利用と環境負荷の軽減を実現する。