千葉県柏市/柏駅東口再整備/実現化方策を公表、交通広場再編と北側改札の新設が柱

2025年9月11日 工事・計画 [5面]

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 千葉県柏市は、柏駅東口駅前の再整備で2024年度に実施した実現化方策の検討結果をまとめた。旧そごう柏店本館の土地取得を踏まえ、交通広場の再編と北側新改札口の設置を柱に、施設配置や規模を整理した。さらなる具体化に向けて、有識者検討会の設置を含め整備スキーム、費用負担の在り方などを関係機関で調整していく。
 業務報告書の概要版を9日に公表した。柏駅東口は再開発から50年が経過し、ダブルデッキや建物など中核施設が老朽化している。現状の東口はタクシー乗り場の危険性やバス停留所のバース不足、歩行者動線の交錯なども課題。解決には駅前広場の拡張が必須になっている。東口にある既存建物の敷地と一体開発してエリアを拡張し、課題を一気に改善することが考えられる。
 施設配置は3案を比較した。既存のスカイプラザを広場化し南北に施設を配置する案、南側に集約して商業回遊機能を高める案、にぎわい施設で広場を囲い大規模な低層商業床を確保する案がある。いずれの案も北側への人の流動が期待できる点、中央口や南口との結節が強化され高い集客効果が期待される点で共通する。
 交通広場の再編と合わせて北側改札も新設する。東口の課題改善や回遊性向上につなげる。千代田線や常磐線のホーム北端部には駅関連施設が集中しており、移設や切り回しが課題となる。臨時改札口の階段撤去も想定されることから、南口改札を参考にした配置案を提示した。
 24年度の「柏駅東口駅前再整備実現化方策検討業務」は日建設計が担当した。25年度の業務も引き続き、同社が担う。