関東整備局/技術提案評価型SI型の東埼玉道路柿木1号橋下部工事/戸田建設に

2025年10月31日 工事・計画 [5面]

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 関東地方整備局は「R7国道4号東埼玉道路(専用部)柿木第1号橋下部その1工事」の一般競争入札(WTO対象)を24日に開札し、10億円(税抜き、以下同)で戸田建設を落札者に決めた。総合評価方式の新タイプ「技術提案評価型SI(エスイチ)型」の初適用案件。入札参加者に「技術向上提案」を求め、契約締結後に受発注者協議を行い、提案内容に必要な経費を設計変更する。
 29日に電子入札システムで公表した。入札には27者が参加。予定価格は10億8362万円だった。
 SI型は入札参加者の提案が品質や技術力向上につながると発注者が判断した場合、入札価格と別枠で提案費用を支払う。設計変更額は予定価格の5%以内の範囲に設定。同案件では設計変更の上限額を5000万円以内とし、技術力向上として「橋脚躯体工の品質確保に対する取り組み」を求めた。
 戸田建設は技術力向上の提案で30点を獲得し、通常の総合評価で求める工事全般の施工計画を合わせた技術提案点は60点だった。品質確保の実効性と施工体制確保の確実性を評価する施工体制評価点、標準点などを合算した技術評価点は195点でトップだった。
 東埼玉道路は埼玉県八潮市の東京外かく環状道路(外環道)と春日部市を結ぶ。延長約17・6キロの高規格道路で高架形式の自動車専用部と平面を走る一般道で構成する。現場は施工ヤードが確保しにくい上、軟弱地盤が広がる。厳しい条件下では施工上の工夫が必要なことから、関東整備局は全国に先駆けてSI型を導入した。
 計画地は埼玉県草加市柿木町亀地先、工事内容はRC橋脚工1基、作業土工一式、既製杭工72本(内径1000ミリ、延長46・5メートル)。橋脚躯体工一式、コンクリート約3350立方メートル、鉄筋286トン、特殊支保工、仮設工、土留め・仮締め切り工など。工期は2028年2月29日まで。