東洋建設は13日、組み立て式桟橋の上部工構築で、小径ループ継ぎ手を採用し鋼管杭とRC製プレキャスト(PCa)を接合する「TM-LOOP工法」を開発したと発表した。海上での溶接作業を省き、桟橋上部工の施工省力化や工期短縮につなげる。現場打ちコンクリート工法と比べ海上施工の工期を約50%、作業員数も約75%削減できると確認した。
同工法は海上での鉄筋や型枠の組み立て作業、コンクリート打設作業を削減できるのが特徴。ループ継ぎ手は杭頭鋼管とPCa梁に設けたループ鉄筋と、それらを重ね合わせたループ内部に配置する配力鉄筋で構成する。
互いのループ鉄筋を所定の形状で重ね合わせて接合するため、海上での溶接作業を省略できる。ループ鉄筋の折り曲げを最小半径にし、鋼管杭とPCa梁の間隔を狭めることで、現場打ちコンクリートの数量を減らす。
PCa梁など比較的小規模な部材に分割することで、海上だけでなく陸上からの施工も可能。使用できる重機の選択肢を広げた。これにより、大型揚重機での施工がコスト面や調達面で課題となるケースにも柔軟に対応できる。









