日本建設業経営協会(日建経、馬淵圭雄会長)と東京電機大学未来科学部建築学科は19日、「建設技術フォーラム2025」を東京都足立区の東京電機大千住キャンパスで共同開催した=写真。日建経会員の14社からの24事例を発表。内容を審査し、「一体化した鋼製仮設支保工を用いた防波堤上部工の工期短縮、安全性向上対策」(みらい建設工業)など4編を会長賞に選んだ。学生120人とウェブ視聴を含め約400人が参加した。
冒頭、横手義洋建築学科長は「建築学科のサポートとともにこのフォーラムを実施できるのは名誉なこと。建設業界はさまざまな問題を抱えている。得られた知見が良い議論となり、ヒントをつかんで豊かなものになるよう期待する」とあいさつした。
日建経の大島義信副会長(技術委員会委員長)は「直面する課題に知恵を出し合い、解決してきた内容を言葉にして発表する機会になる」と趣旨を説明。続けて「知恵を積み重ねたことを技術者として会社の垣根を越えてフラットに共有するのは、中堅建設業にとって意義深い。活発な議論を期待する」と述べた。
会長賞など各賞に選んだ発表の題名、会社、代表者は次の通り。▽題名=会社、代表者。敬称略。
〈会長賞〉
▽一体化した鋼製仮設支保工を用いた防波堤上部工の工期短縮、安全性向上対策=みらい建設工業、柳沼太希
▽生コンクリートの長距離圧送による材料分離対策と品質維持について=徳倉建設、水澤充
▽土台胴縁固定用ボルトの精度向上=中村建設、鈴木泰河
▽プラットホームへの階段を利用した運搬作業の省力化=東鉄工業、佐藤誠也
〈優秀賞〉
▽海岸際災害復旧工事の仮設構造物にて取り組んだ課題=中村建設、岡部竜典
▽広範囲屋根葺き替え工事での資材運搬方法について=東鉄工業、木村弘明
▽橋梁上部工の施工におけるトライアス特殊支保工撤去方法について=守谷商会、芹澤健太
▽S造におけるバルコニー(RC片持ちスラブ)の施工方法=守谷商会、川井俊輝
〈奨励賞〉
▽環境に優しい可搬ボート型マルチビーム測深器【RC-M1】による深浅測量の効率化と環境配慮への取り組み=みらい建設工業、ザーニ・トェイ
▽移設不可能な駅施設物箇所のホーム床版補強方法=坂田建設、山田真也
〈技術賞〉
▽特徴的な外観を形成するRC造の建築物=ナカノフドー建設、栗田桂吾
▽コンクリート温度上昇抑制施設による暑中コンクリート対策=徳倉建設、浪瀬由唯。






