九州地方整備局苅田港湾事務所は18日、福岡県苅田町の同港新松山地区で、地域連携イベント「巨大ケーソンに絵を描こう!」を開催した。同日の土木の日の一環で実施。国際物流ターミナル整備事業に伴う岸壁整備のために製作されたケーソンをキャンバスに見立て、地元中学校の美術部に所属する生徒が海の中をイメージし、マンボウやクラゲなどを描いたアートケーソンを完成させた=写真。
冒頭、同事務所の田川辰也所長は「若い世代に、港の整備に少しでも興味を持ってもらえればと考え企画した」と述べ、「絵を描いたケーソンは海中に行くことになるが、皆さんの心の中にいい思い出として残してほしい」とあいさつした。
イベントは若築建設、白海(北九州市若松区)、亮誠建設(同)、苅田港振興会の協力の下で実施。苅田中学校から41人、新津中学校から19人の美術部員が参加した。
絵を描くのは2026年2月に海中への据え付けが予定されている2函のケーソンで、高さはいずれも15メートル。幅は苅田中の生徒が20メートル、新津中の生徒が15メートルのケーソンをそれぞれ担当した。生徒たちは寒風が吹き荒れる中、熱心に筆を執り、約3時間かけてアートを仕上げた。
苅田中3年の奥津彰大さんは「ここまでケーソンが大きいとは思わず、苦戦はしたが、順調に作業を進められた」、新津中2年の柿本侑祐さんは「巨大な場所に絵を描く体験は斬新で、とても楽しい」と話していた。
アートが完成した日没後には、港湾整備の流れを紹介するビデオをケーソンに映し出すナイトシアターも行われた。







