上大岡C北地区再開発(横浜市港南区)/30年にも着工/準備組合

2025年12月8日 工事・計画 [5面]

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 横浜市港南区の上大岡C北地区市街地再開発準備組合(渡辺聡理事長)は、延べ8万平方メートル規模の超高層ビルを建設する再開発プロジェクトで、2030年にも建設工事に着手する。京浜急行・横浜市営地下鉄上大岡駅前一帯で進行する大規模再整備の集大成となる。27~29年を基本・実施設計に充て、関係行政機関との協議を経て30年の着工、35年の工事完了・供用開始を目指す。コーディネーターは松田平田設計、事業協力者として大林組が参画している。
 横浜市役所などで5日に「(仮称)上大岡C北地区第一種市街地再開発事業」の環境影響評価(環境アセス)方法書の縦覧を開始した。22年7月に公表した計画段階配慮書から建築物の高さと延べ床面積、工事予定期間、供用開始時期などを変更した。
 計画地は上大岡西1の一部。敷地面積は約6060平方メートル(建築面積約5180平方メートル)。建物は地下2階地上43階建て塔屋2階延べ約7万9230平方メートル(容積対象床面積約6万0610平方メートル)の規模を計画している。最高高さは約179メートル。主用途は共同住宅(約595戸)、店舗、駐車場、駐輪場。地下1階~地上3階部分は店舗などが入り、高層部分に住宅を配置する。
 C北地区の周辺は2地区で大型複合商業施設の再開発が完了している。北側の上大岡B地区は03年12月に「カミオ」(地下2階地上30階建て延べ約5万9500平方メートル)、南側の上大岡C南地区には10年2月に「ミオカ」(地下2階地上33階建て延べ約9万7000平方メートル)が完成している。C北地区も当初は両地区と一体的な再開発を目指していたが、地権者の合意形成が難航し事業化が遅れていた。
 1997年3月にはA地区の上大岡駅西口地区第1種市街地再開発事業(横浜市施行)の再開発ビル(地下3階地上26階建て延べ約10万8600平方メートル)と、上大岡駅前地区第1種市街地再開発事業(京浜急行電鉄施行)の駅ビル(地下2階地上11階建て延べ約7万2700平方メートル)の2施設が完成している。
 C北地区は上大岡駅前4地区をつなぐ「最後のピース」に位置付けられている。完成すれば、同地区で計画されていた再開発事業は全て完了することになる。