愛知県豊田市と豊田工業高等専門学校、中部電力は16日、水道スマートメーターを活用した漏水判定実証実験に関する協定を締結した。中山間地域の宅地漏水は発生箇所の特定に時間がかかることが課題となっているため、各住戸に設置した水道スマートメーターの検針データをAIで解析し漏水判定を行う。年明けから実証実験をスタートする。
中山間地域での水道給水は、河川上流部の各地に設置した配水池から配水する。宅地内で漏水が発生すると配水池の水位が低下する場合があり、給水区域内での断水につながる。漏水箇所の特定に時間がかかると断水も長期になる。
実証実験は下中切給水区域内(旭地区)で行う。中部電力が提供する水道スマートメーターを一般住宅など95カ所に設置。1時間ごとに水道使用量を計測し、データは翌日、一括して送信する。AI解析の異常値自動判定プログラムは豊田高専の生徒が開発した。異常があると市上下水道局に異常検知メールが届き、市職員が住民に連絡するとともに現地で確認する。
2027年3月までデータを収集・分析し、宅地内漏水の早期発見が可能かどうか検証する。また、宅地漏水が発生した際には、大規模断水の可能性など給水区域全体への影響についても検証する。








