大阪府南部流域下水道/ウオーターPPPで方針/26年度に実施方針案、入札公告

2025年12月19日 行政・団体 [10面]

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 大阪府南部流域下水道事務所は所管施設で導入を予定する「ウオーターPPP事業」の方針を示した。府の下水道事業で初のウオーターPPPとなる。管路施設を対象に維持管理から更新までを一体的に民間に委託する。2026年度に実施方針案を公表し、入札公告を行う。事業期間は27年度から10年間。
 対象は大和川下流流域下水道と南大阪湾岸流域下水道の管路施設。大和川下流流域では今池、大井、狭山の各処理区、南大阪湾岸流域では北部、中部、南部の各処理区を対象とする。事業方式は維持管理と更新を一体で担う「管理・更新一体マネジメント方式(レベル3・5)」の更新支援型を採用する。
 業務範囲は事業全体を統括する統括管理業務に加え、巡視点検や清掃、調査診断、修繕工事(緊急対応を含む)などの維持管理業務、ストックマネジメント計画の策定、修繕・改良に係る設計業務までを含める。受注者の形態は異業種共同企業体(JV)を想定しており、コスト削減効果(利益)を発注者と事業者で分け合うプロフィットシェアの導入については検討中としている。
 現在は発注等支援業務の入札手続き中。府は南部流域での導入を先行モデルと位置付け、将来的には北部や東部流域事務所への展開を視野に入れる。