国土交通省は22日、建設分野の特定技能外国人と受け入れ企業・団体を表彰する「外国人材とつくる建設未来賞」の表彰式を東京都千代田区の都道府県会館で開いた=写真。「優秀外国人建設技能者賞」を受賞した6人と、「外国人材育成賞」6社、「未来への取り組み賞」5社、「奨励賞」2人に水嶋智事務次官が表彰状を手渡した。
冒頭、水嶋事務次官は「外国人技能者の方々は数多くの現場で活躍いただき、建設業に欠かせない存在になっている」と述べた上で、「今後も外国人材を円滑に受け入れ、定着を図っていくには地域社会との共生に力を入れるのが重要だ」と語った。活躍をさらに広げるため、「多くの企業、団体には、創意工夫に取り組んでいただけるようお願いする」と協力を求めた。
外国人材育成賞を受賞したのは△エムズホールド(滋賀県)△大栄電設(愛知県)△松和工業(大阪府)△田畑技研工業(広島県)△福島工務店(福島県)△ミスギ工業(岡山県)-の6社。技能者の育成や、働きやすい職場づくりの実績が評価された。
建設業に従事する外国人材と、地域社会の共生促進に向けた取り組みを表彰する未来への取り組み賞は△アース建設コンサルタント(宮崎県)△大林組(東京都)△鋼管ビルト(大阪府)△タカラ(東京都)△中鉄・関西鉄筋工事協同組合(大阪府)-の5社が受賞した。
審査委員長の蟹澤宏剛芝浦工業大学教授は講評で「技術の蓄積が必要な建設現場で人を育てることは決して簡単ではない。『育てる』技術こそが次の技能者を育て、建設業の未来を変えていく促進力になる」と話した。
授賞式では受賞者らが日本語でスピーチした。支えてくれた周囲への感謝や、さらなる技能・知識向上の決意などを伝えた。自分が病気になった際に社長が毎回病院に付き添ってくれたこと、仕事で思うようにいかなくても諦めなくてよかったことなどを語った受賞者もいた。








