JFEエンジ、東京科学大/音と動画で風力発電ブレードの異常検知/故障リスク大幅減

2026年1月9日 技術・商品 [3面]

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 JFEエンジニアリングと東京科学大学は、風力発電ブレードの損傷や故障を音と動画で検知する技術を開発した。風力発電設備のタワー基部に音響収録装置とカメラを設置し、ブレード表面の損傷から発生する異音の計測と動画の分析によって異常を特定する。風力発電設備の運転を停止せず、遠隔からも異常が早期に検知して発見できる。効率的に故障リスクを大幅軽減する。
 同社によると、音による異常検知技術はブレード表面の損傷検知に適している。異音の発生源が風車の回転によって移動して発生する「ドップラー効果」を利用。音の検出や損傷位置の特定、損傷の評価を行う。
 動画による異常検知技術は、ブレード内部の損傷検知に効果を見込む。動画を分析して固有振動数を導き出し、固有振動数の変化量からブレードの剛性低下を推定する。
 同社によれば、音と動画を組み合わせたブレードの異常検知技術の開発は世界初になる。個別での運用も可能だが、二つの技術を組み合わせることで異常検知の信頼性が向上し、損傷の早期発見が可能になる。いずれも特許を出願済み。早期の実装を目指す。
 同社が開発コンセプトの立案やデータ収集、機器開発を担当した。東京科学大学が理論の構築やデータ検証を担った。
 風力発電ブレードの点検は、風車をいったん停止し、高所作業を伴う目視またはドローンなどを利用した外観検査で行われている。設備停止による発電量の低下や点検コストの増加を招いており、新技術でこれらの課題に対処する。