◇伝統建築現場で匠の技術体感
大阪建設業協会(大建協)は2025年12月19日、近畿地方整備局が奈良市の平城宮跡歴史公園内で進めている「第一次大極殿院東楼復原整備工事」(施工=竹中工務店)現場で、高校生対象の見学会を開いた=写真。大阪府立布施工科高校建築システム専科・設備システム専科の2年生26人が参加し、匠(たくみ)の技が詰まった伝統建築の素晴らしさを肌で感じた。
東楼は西楼とともに、第一次大極殿院の南正面、大極門(22年復原完了)を挟んで東西対称の位置にあったとされ、奈良時代の730年前後に築地回廊の一部を解体して増築されたと考えられている。発掘調査で確認された遺構を保護しながら、W造2階建て延べ525平方メートルの規模でよみがえらせる工事だ。22年4月に着工し、巨大な素屋根を構築して進めてきた復原工事は終盤を迎え、3月の完成に向け外構工事などを実施している。工事費は約52億円。
生徒たちは現場事務所で竹中工務店の担当者から現場監督の仕事の流れや復原整備工事の概要・全体工程などの説明を受けた。現場を指揮する藤原勇作業所長は「単なる建設現場ではなく、伝統建築の技術を受け継ぎ、さらに磨きをかけていく匠の誇りの現場だ。その技術を見て、触れていただき伝統建築の職場や仕事に興味を持ってもらえるとうれしい」と話した。
この後、現場へ移動し工事のポイントなどの説明を受けながら完成間近の東楼を見学した。質疑応答では生徒から「工事で一番苦労したことや留意したことは何ですか」「休暇はしっかり取得できますか」などの質問が出た。最後に生徒代表が「授業では学べない施工管理に携わる方々の仕事内容や苦労を知ることができた。見学会で学んだことを将来に生かしたい」と感謝の言葉を述べた。








