東京都水道局は、12日に「東京水道経営プラン2026」と「東京水道施設整備マスタープラン」の案を公表した。経営プランでは高品質な水の安定供給を目標に掲げ、着実な施設整備や水質管理、強靱化と水道経営の進化に注力する。水道施設整備マスタープランでは、経営プランに基づき「強靱で持続可能な水道システム」の構築に向けた今後10年の施設整備内容を示した。都民の意見を聞いた上で正式決定する。
経営プランと水道施設整備マスタープランは具体的な目標として、2024年度末に85%だった導水施設の二重化整備率を35年度に92%まで高める。工事中の東村山境線や上流部浄水場(仮称)関連導水管の完成を急ぐ。35年度をめどに第二三園導水管の整備に着手する予定。送水管ネットワーク整備率も85%(24年度末)を91%(35年度末)に引き上げる。万が一の事故が起こっても機能を維持するため、ネットワーク化と計画的な更新・整備を進める。
耐震化率は取水施設で100%(24年度末で75%)、浄水施設は76%(14%)、配水池で98%(84%)に引き上げる。切迫する首都直下地震に備え、計画的に工事に取り組む。管路も耐震継ぎ手率を24年度末の52%から35年度に66%まで高める。特に骨格管路は耐震継ぎ手率を76%にするため優先的に更新していく。これらの取り組みで、大規模地震の復旧日数の14日以内から13日以内への短縮を目指す。
経営プランでは環境配慮にも言及した。29年度末までに余剰地などを活用した太陽光発電能力を1万キロワット、小水力発電も2700キロワットまで引き上げる。再生可能エネルギーの活用を広げる以外に、機器更新に合わせた省電力機器や水素燃料電池の導入で、持続可能性にも配慮した水道経営を目指す。
新技術やDX導入促進のため、産学官が利用可能な実験施設を三園浄水場内に設置するなど、業務の効率化を目指す。AIを活用した薬品の自動注入、センシング技術を使った遠隔での設備点検、レーザー測量を使ったのり面点検などを具体例に挙げた。29年度末までに全てを検証あるいは導入する方針だ。管路の維持管理や水道工事にも積極的に新技術を活用していく。
衛星データを活用した漏水調査を26年度に始める。衛星測位を使ったバルブなどの位置情報管理は28年度からの導入を目指す。水道工事での3Dモデルの活用も拡大していく方針だ。







