違法白トラ規制強化へ/改正法4月施行、有償委託で荷主に罰則

2026年2月17日 行政・団体 [1面]

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 4月1日から違法な白ナンバートラック(白トラ)への規制が強化される。同日、改正貨物自動車運送事業法(改正トラック法)が施行され、営業許可を持たない白ナンバー車両による有償運送を委託した荷主に、100万円以下の罰金を科す。白トラによる有償運送が例外なく違法になれば、「ダンプ不足で工事の進捗に影響が出る」との見方が建設業界にはあり、対応を迫られる事業者が出てきそうだ。
 昨年6月に成立した改正貨物自動車運送事業法は、トラックドライバーの経済的・社会的地位の向上を目指している。緑ナンバーの許可に5年の更新制を導入する。適正原価を下回る運賃・料金を制限するなど、緑ナンバー事業者の質の向上も図る内容となっている。
 有償で貨物運送を行うには、トラック運送事業の許可を受けた事業用車両である「緑ナンバー」を取得する必要がある。ドライバーの安全管理や労働時間管理、運行管理者の選任といった要件を満たすことも求められる。これらの要件を満たさない白トラは、緑ナンバーよりも安価に営業できるため、トラック業界全体の処遇改善を阻害している。自家用の白トラを使った有償運送は摘発の対象となる。違法な白トラに依頼した疑いのある荷主は、地方運輸局の「トラック・物流Gメン」の指導対象となる。
 アスファルト合材工場ではかつて、白トラが工場から現場に直接運搬する「現着オーダー」が一般的だった。現在も一部地域では、営業許可を持たない白トラがダンプ組合に加入し、表示番号を取得した上で公共工事に従事する事例が見られる。輸送車両が逼迫(ひっぱく)する中、台数を確保しやすい白トラに頼らざるを得ない中小事業者も少なくない。
 建設業界への影響を見ると、白ナンバーで生計を立ててきた高齢・零細の個人事業者が、緑ナンバーの取得に必要な車両台数要件などを満たせず、業界からの退出を余儀なくされる可能性が高い。これに伴い、現着オーダーは縮小し、施工者が自社で引き取る「工場渡し」の比率が高まると予想される。
 物流面では、合法的に対応可能な緑ナンバーの運送事業者に需要が集中し、ダンプ運賃の上昇は避けられないとみる関係者もいる。これまで「運賃込み単価」で設定されてきた建設資材単価は、「製品単体の価格」と「運賃」を分離する形へ移行し、ルール見直しに伴うコスト増も見込まれる。