日建連ICT部会/IoT活用状況調査/施工管理や進捗管理最多

2026年3月6日 行政・団体 [2面]

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 日本建設業連合会(日建連、宮本洋一会長)ICT推進部会の調査で、施工進捗や安全管理でIoTを使用しているゼネコンが多いことが分かった。現場内の環境や人、機材、車両などの位置をモニタリングしている事例も多く、モニタリングして得た情報を分析・判断し活用している。機器制御を自動化している例もあった。
 調査は、2025年12月~26年1月。対象企業は▽安藤ハザマ▽大林組▽奥村組▽鹿島▽熊谷組▽鴻池組▽五洋建設▽清水建設▽大成建設▽竹中工務店▽東急建設▽戸田建設▽西松建設▽フジタ▽前田建設▽三井住友建設-の16社。IoTツールの導入状況と実装上の課題、効果を聞いた。
 IoTの活用目的として「施工管理・進捗管理」が15社で最多。次いで「安全管理」14社、「測量・検査」12社、「資材・工具の管理」10社、品質管理9社、環境管理8社となった。
 具体的な導入事例では、ネットワークカメラやサイネージに活用しており、16社全てで導入している。作業所の規模や工事条件に左右されにくい技術が標準化され、施工管理と進捗管理、安全管理に役立っている。特にネットワークカメラなどを活用した進捗管理で現場への移動時間が削減され、「現場の安全性向上」(14社)に効果を実感している企業が多く、「作業効率向上・省人化」(13社)につながっている。作業所職員が特別な教育を受けなくても使用できる点も導入の要因に上がる。
 他の導入事例では「山留め傾斜計」13社、「騒音・振動計」13社、「車両運行管理」11社、「バイタル」10社、「物の位置情報」10社、「気象計」8社、「コンクリート温度管理」8社などがあった。
 導入課題には、「運用・保守の負担」が14社、「初期導入コスト」が13社となり、上位を占めた。管理業務負担やコストが導入や全社展開の課題になっている。9社が「社内人材のスキル不足」として専門知識を持つ人材不足も課題に上がった。導入で安全性や作業効率が向上する一方、初期導入コスト、運用・保守の負担が大きく直接的なコスト削減にはつながっていないことも分かった。日建連は、IoT導入には「導入コストが安価、運用の手間がかからないことを重視したシステムが望まれる」と分析する。