改正貨物自動車運送事業法に基づき、白ナンバートラック(白トラ)に対する規制が4月1日から強化されるのに伴い、誤解や懸念が広がっている。白ナンバーのダンプトラックが一律で使えなくなるとの誤解から、白トラの利用を避けようとする建設会社が出ている。廃業を考える個人事業主もいる。車両の確保に奔走する建設会社が多い中、車両関係団体や労働組合からは「円滑な工事の実施に影響しかねない」との指摘もある。
法改正で白トラに貨物運送を有償で委託できないことが明確化された。違法な運送を依頼する荷主などは、4月からトラック・物流Gメンによる是正指導の対象となる。ただ、工事を請け負った建設会社と雇用関係にある従業員が運搬する場合など、運送が可能なケースもある。こうした中、4月からの法運用に関する行政機関の広報物などをきっかけに、白トラの存在自体が違法であるかのような誤解が生じるケースも出ている。
国土交通省は建設業団体などに対し、「いわゆる違法白トラに運送委託を行った荷主などに対する規制が新たに適用される」とした上で、個人事業主の自家用ダンプ利用が多い建設現場について、「従前の取り扱いを変更するものではない」とする通知を2月に出した。建設現場で混乱が生じないよう取り扱いを明確化した。
1月には秋田県建設部が、「一部で、すべての白ナンバートラック(自家用ダンプなど)が違法になるとの誤解が生じている」として、▽自社の荷物を運ぶ合法運用の白トラ▽「車持ち労働者」として建設会社などに雇用されている自家用ダンプ▽ダンプ規制法の「公共工事の優先使用団体」として稼働する自家用ダンプ-について、「これまで通り問題はない」とする文書を建設関係団体に送った。個別具体の相談は運輸局の担当部門に問い合わせるよう促している。
土砂運搬などに使われる大型車両は、2024年12月末時点で事業用約7・4万台、自家用約12・0万台とされる。舗装工事では合材輸送、土木工事では残土や資材の搬出入など、施工の一部を担っている。
一方で車両の維持費負担は大きく、個人事業主の間では、白トラ規制を巡る誤解が「車両を売却して廃業を選ぶような離職の後押しになりかねない」(団体関係者)との危機感が生まれつつある。「4月から警察に呼び止められるのか」など、個人事業主からの問い合わせも寄せられている。処遇への影響を懸念する見方もある。
規制開始を前に、行政機関などからの情報提供は今後さらに活発化するとみられる。建設会社、個人事業主の両方に誤解や懸念があるだけに、より分かりやすい情報提供と不安の払拭が求められそうだ。







