資源エネルギー庁の細川成己官房危機管理・事故対応即応対策統括調整官(経済産業省官房審議官)は6日、専門紙各社と会見し、中東情勢に伴う石油やナフサなどの関連製品の供給状況を明らかにした。「すべての産業に影響する原油をしっかり出す」と表明。その上で、安定供給の目詰まりの解消に意欲を示した。「どこかにひずみが出てしまう」ことを理由に挙げ、不足が懸念されるナフサの供給を増やすため、石油精製の配分を調整することには否定的な考えを示した。
政府は3月11日、他国に先駆けた措置として官民合わせて約45日分の石油備蓄の放出を決めた。過去最大規模となる国際エネルギー機関(IEA)による国際協調の備蓄放出も主導した。原油を巡っては、ホルムズ海峡の代替ルートからの調達について経済産業省が民間と連携しながら各国と協議している。日本には約8カ月分の石油備蓄があり、高市早苗首相は4日、SNSに「日本全体として必要となる量は確保されている」と投稿した。ナフサは5日の投稿で「少なくとも国内需要4カ月分を確保している」と説明した。
一方、石油元売りからの供給は、偏りや流通の目詰まりが指摘されている。政府は流通系列外への販売や優先順位を判断した上での直接販売を要請。前年同月と同量の販売を求めている。栃木県内の下水処理施設では、雨水排水ポンプ用のA重油が不足したが、石油元売事業者からの4月分の供給が実現したという。
細川調整官は「(石油元売りに)系列外にしっかり出すよう求めるのはかなり踏み込んだ措置」と話した。ナフサはさまざまな製品の原材料になっており、供給の逼迫(ひっぱく)から建設資材の値上げを表明したメーカーが出てきている。国内需要の約4割を占める中東からの調達がなくなる状況となったものの、木原稔官房長官は6日の会見で4カ月分の国内在庫に加えて、「国内需要の2割に相当する中東以外からの輸入が倍増している」と説明した。
ナフサに関し、細川調整官は「原油をしっかり出しても埋まるわけではない」としながらも、中間製品分の在庫活用やリサイクルなどで「ほかの手段もし尽くすことで産業に影響を与えないようにしていく」と話した。輸入分を考慮し、「もう少し巡航でいける。あらゆる手段を活用し、今までの産業を維持する」と述べた。産業界に「これまで通りの経済活動」の継続も求めた。






