日建連、不動協/協議体の初会合開く/工事費高騰や人手不足の課題共有、連携強化へ

2026年6月2日 行政・団体 [1面]

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 日本建設業連合会(日建連、押味至一会長)と不動産協会(不動協、吉田淳一理事長)が民間建設工事を巡る課題や対応について意見を交わす協議体の初会合が1日、都内で開かれた。民間建築の発注者と施工者を代表する両団体が協議の場を設けるのは初めて。工事費の高騰や人手不足による供給制約、生産性向上などで、意見を率直に交換する。中止や延期が相次ぐ大規模開発プロジェクトへの対応や持続可能な事業環境の構築で、課題を共有しつつ連携を強めていく。=2面に関連記事
 「持続可能な建設業および不動産業の実現に向けた協議会」は、1年後を目安に課題整理や情報共有、意思疎通を円滑に行うための仕組みをつくる。協議会の傘下に「幹事会」を設け、実務レベルで議論を重ねる。2~3カ月に1回のペースで開催し、テーマ設定や課題を深掘りして優先して取り組む課題を整理する。1年で解決できない中長期の課題は協議会を継続して議論する。
 冒頭、吉田理事長は「建設費高騰や人手不足によって、多くのまちづくりプロジェクトで中止や完成時期の延期が発生している」と指摘。「このままでは国土強靱化や都市の魅力向上に必要な事業が進まず、日本の経済成長を阻害しかねない。非常に由々しき事態だ」と危機感を示し、「一つの業界だけでは解決できない課題が多い。業界の枠を超えて問題意識を共有し、取り組む必要がある」と協議会の設置意義を強調した。「民間発注者の代表という意識を持って、建設業界と同じ方向を向き、両産業の持続可能性を目指して協議会に臨みたい」とも話した。
 押味会長は、生産年齢人口の減少が進む中、「建設業の持続的な発展には発注者や元請建設会社、協力会社を含めた関係者全体で問題意識を共有し、連携して課題解決に取り組んでいかなければならない」と訴えた。
 「発注者と元請建設会社が良好なパートナーシップを築くことが不可欠だ」と述べつつ、不動産業と建設業を「まちづくりのパートナー」と位置付け、「今後とも持続的に役割を担っていけるよう、課題解決に向けて積極的に意見交換し相互理解を深めたい」と意欲を見せた。
 オブザーバーとして国土交通省も参加し、両団体の協議を制度面や政策面で支援する。不安定な中東情勢よる建設資材価格や供給への影響を踏まえ、金子恭之国土交通相は「供給の偏りや流通の目詰まりの解消に取り組んでいる」と状況を説明した。
 その上で「両業界で相互の信頼関係を基礎としながら、円滑な意思疎通や課題の情報共有を積み重ね、良き関係を築く必要がある」と強調。「民間同士のパートナーシップの構築と連携強化のリーディングケースとなることを大いに期待している」と展望した。