東京都は、大規模建築物向け「建築物環境計画書制度」の概要を明らかにした。国による建築物の環境対策強化に歩調を合わせ、ライフ・サイクル・カーボン(LCCO2)の算定義務化や環境性能評価結果の公表などが柱の制度を創設する。評価段階では、事業者が温室効果ガス(GHG)削減の取り組みを設計や施工に取り入れた上で、削減割合を算出することを求める。7月下旬に制度素案を示す。年度内に関連条例を改正し、2028年4月の施行を目指す。
都内で1日に開いた「東京都新築建築物制度改正等に係る技術検討会」の第8回会合で概要を示した。新制度は、事務所用途で延べ5000平方メートル以上の建築物を対象とする。将来的には対象をより広い非住宅建築物に拡大することも視野に入れる。
国も建築物分野の脱炭素化に向けた制度整備を進めている。国の制度と比べると、LCCO2の算定義務化や評価結果の公表を盛り込むなど、より踏み込んだ内容となる。
LCCO2算定後は結果を公表し、GHGのさらなる削減に向けた目標や方針の設定を事業者に促す。評価では、都が示すGHG削減の取り組み事項のうち、7項目以上の実施を求める。取り組み内容を踏まえたGHG削減割合なども明示する。
都が示すGHG削減の主な取り組み内容は、設計段階で「躯体における低炭素資材の採用」「資材使用量の削減」「外皮性能の向上」など。施工段階では「プレキャスト(PCa)工法の採用」「廃棄物量の削減」「再生可能エネルギーの活用」などの環境配慮を盛り込んだ。国際規格に基づくEPD(環境製品宣言)製品の使用も評価対象とする。
7月下旬ごろに開く9回目の会合で制度素案を示し、都民らから意見を募る。9月中旬の会合で検討結果を取りまとめ、条例や規則、環境配慮指針などの改正手続きに着手する予定だ。






