帝国データバンクの調査によると、中東情勢による原油価格の高騰や供給不安が「経営にマイナス」と回答した企業が96.6%に達していることが明らかになった。「マイナス」影響は66.7%が「原油由来の原材料価格の上昇」、62.0%が「物流費・輸送費の上昇」を挙げた。43.8%は今回の事態が半年程度長引いた場合、主力事業の大幅な縮小を余儀なくされる可能性があると回答した。製造業は、22.8%が「3カ月未満」でも経営に重大な影響が及ぶと答えた。
調査は3~7日にインターネットで実施し、1686社の回答を集計した。製造業への影響は特に深刻で、化学品メーカーは「値上げを示唆していた原料メーカーの一部で適用時期が当初想定より前倒しされている」という。影響を試算したところ「数カ月で年間利益が消失しかねない水準」だった。従来は値上げ交渉の過程で一定の猶予があったが、今回は即時対応を迫られている。加えて「仮に値上げを全面的に受け入れても調達不安が解消される保証はなく、極めて異常な状況」という。
建設業では「塗料用シンナーの調達が困難になっている。塗料についても、メーカーから大幅な値上げの通知が来ており、一部の塗料は注文しても納品されない。このままでは、仕事ができなくなる」などの声が寄せられた。
帝国データは「価格転嫁の動きや、原材料の代替化を進める事例が調査で確認された。中長期的な事業継続を見据えた対応に着手する企業もみられる」と結果を分析。「既に顕在化している影響や課題への対応が急務で、原油価格高騰・供給不安の緩和に向けた政府の取り組みと経営への影響が大きい企業に対する支援など幅広い施策も求められる」と総括した。





