イラン情勢の影響による石油系製品の急騰と供給不足を受け、関東地方整備局ら首都圏の発注機関が今後の対応に苦慮している。既にアスファルトの価格が上昇基調にあり、工事を発注する出先事務所と連絡を密にして、状況把握に努める方針。この状況が長引けば契約済み工事の進捗に影響するだけでなく、資材不足を理由に入札不調・不落を招く可能性もある。
石油由来が中心の建設資材について、経済調査会は10日時点の情報「石油系資材ウオッチ」をまとめた。それによると、ナフサ(粗製ガソリン)の高騰が塗料用シンナーなどにも影響が出ている。特に塩化ビニル管は顕著で、メーカー各社が値上げや納期遅れの「恐れ」を表明。石油由来となる防水材は一部で出荷の見合わせも発生しているという。
石油系資材の高騰や供給不足は建設業界にも深刻な影響を与える。大野元裕埼玉県知事は14日の定例会見で、重油やアスファルトの価格上昇、塗料の調達難など、一部の工事で影響が出始めていると状況を説明した。長崎幸太郎山梨県知事は、中東情勢の影響が県民生活に影響しないように対応するとの見解を示している。
中東情勢の変化を踏まえ、国土交通、総務両省は3月31日に建設工事の対応について公共発注機関に協力を要請。これを受け、関東整備局は「最新の実勢価格を反映した予定価格の設定」と「スライド条項の適切な運用」で資材価格の急騰に対処する。資材調達が困難な場合は工期の延長も図るよう求めている。
茨城県は急激な価格変動に対応する「インフレスライドの適用」に加え、「工期遅延があった場合は、今まで通り協議する」方針を示している。






