育成就労に早めの対応を/JACが会員団体に周知、許可・認定手続き順次開始

2026年4月17日 行政・団体 [1面]

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 2027年4月からの育成就労制度に向け、外国人材の受け入れ側となる団体・企業に必要な制度対応の手続きが始まった。人材あっせんなどの支援を行う監理支援機関の許可申請の受け付けを15日に開始。9月1日からは受け入れ企業による計画認定申請も可能になる。当面は新旧の制度が併存する「移行期」となり、27年2月まで技能実習の計画認定申請も認める。両制度の特徴を理解し、受け入れの体制整備を含めた対応が急がれる。
 建設技能人材機構(JAC)が16日に都内で開いた正会員団体の事務局長等会議=写真=で、弁護士の杉田昌平氏が制度対応の留意点を解説した。技能実習の監理団体となる建設業団体なども、育成就労の監理支援機関として許可を取り直す必要がある。杉田氏は受け入れ企業から見た注意点として、支援を受ける監理団体が育成就労への制度移行後も業務を継続するかどうか確認する必要性も指摘する。
 育成就労への移行でポイントの一つは、段階的な日本語能力の習得だ。技能実習と異なり就労開始前に一定の日本語能力が求められ、試験合格か講習受講が要件とされた。キャリアアップを図る制度の目的を背景に、技能実習から特定技能へ移行する際に免除されていた試験合格も必須となる。
 受け入れ企業は試験対策などの教育環境を整えなければならず、その負担増から育成就労への対応に「二の足を踏む」(杉田氏)ケースもあるという。当面は技能実習生の受け入れを選択肢に入れる判断もゼロではない。27年2月までに計画認定申請を行い、同6月まで入国すれば実習生の雇用も可能。3年間の経過措置を経て30年からは育成就労に完全移行する。
 新たに容認される本人意向の「転籍」は、建設分野は1~2年の期間内で設定可能。仮に2年とした場合、1年経過後の昇給が必要となる。転籍先とのトラブル防止のため、転籍元が負担した初期費用の一部を転籍先が穴埋めするルールも今後、明確化される。外国人材が送り出し機関に支払う手数料も新たに上限が設けられた。違反すると計画認定取り消しのペナルティーがあり、杉田氏は「これまで以上に送り出し機関や監理支援機関を精査する必要がある」と説明した。
 会合の冒頭、JACの岡本裕豪専務理事は育成就労の開始などを「大きな転換点」と捉え、会員団体・企業向けの支援事業を展開していく考えを強調した。