土木現場の約4割で時間外労働の原則ルール(月45時間以内、年360時間以内)を超えていることが日本建設業連合会(日建連、宮本洋一会長)の調査で分かった。2024年4月に時間外労働の上限規制が建設業に適用され2年が経過。人員増や現場サポート体制の構築、ICTツールの活用など生産性向上に取り組み「4週8休が浸透している」(日建連)。だが調査結果を受け「受発注者がさらに連携し、さまざまな取り組みを講じる必要がある」と指摘する。
日建連は「円滑な施工の確保に関するアンケート調査」を25年11、12月に実施。会員59社を対象に、24年10月~25年9月末に竣工したか施工中だった3億円以上の土木工事の状況を聞いた。1719現場の有効回答を得た。
全発注機関で原則ルールに抵触する社員がいる現場は42%となり、前年調査から3ポイント上昇した。発注機関別に見ると、「国土交通省(道路・河川)」が48%(前回37%)、「同(港湾・空港)」が25%(22%)、「地方自治体」が41%(31%)、「防衛省」が34%(33%)、「民間鉄道」が47%(43%)と規制に抵触した現場が増えた。
課題としては「DX推進による現場生産性の向上」や「施工管理業務の効率化」が挙がった。発注者に対して「時間外労働削減を考慮した工期設定」「条件変更に伴う適切な工期延期」「書類の削減・簡素化」などを求める意見も多かった。
資機材を搬入する物流業も建設業と同時に時間外労働上限規制が適用された。搬入搬出時間の制限、生コンクリート打設やクレーン作業の時間減少に加え、物流コスト上昇に伴う資機材価格の高騰が、コストや工期などに影響。運搬費や資機材コストが1~2割上昇した現場が39%に上った。
日建連は12日から全国9地区で開く国交省地方整備局など公共発注機関との26年度意見交換会で、従前の工期を変更せずに生産性向上と働き方改革の両立を目指す「工期順守型」の試行工事を求める。物流の影響を勘案した適正な工期の設定、歩掛かりや積算基準の見直しも要望。資機材のストックヤードやクレーン、資機材運搬車両の待機場所となるヤードを工事発注前に発注者で確保してもらうよう求める。







