日本建設業連合会(日建連、押味至一会長)と公共発注機関などによる2026年度「公共工事の諸課題に関する意見交換会」が12日、さいたま市浦和区のロイヤルパインズホテル浦和で開いた関東地区の会合でスタートした。最重要課題である将来の担い手確保に向け、働き方改革や生産性向上、技能者の処遇改善で意見を交わす。日建連は事前の調査結果を基に、公共事業予算の規模拡大などを強く求めていく。=2面に出席者一覧
同日の会合で、国土交通省の橋本雅道関東地方整備局長は「中東情勢をはじめ、資機材や物価の高騰で厳しい状況が続いている。スライド条項の適用などで現場が止まることなく円滑に進むよう連携したい。業界がより良くなるよう頑張りたい」と述べた。日建連の蓮輪賢治副会長土木本部長は「時間外労働の罰則付き上限規制が適用されてから2年が経過し、現場の課題も顕在化してきた。猛暑対策の具体化も含め働き方改革をさらに進化させる転換点となる年だ」と強調した=写真。
意見交換会は▽公共事業予算の規模の拡大と入札・契約制度の改善▽働き方改革の推進▽生産性の向上▽担い手の確保-の4テーマで議論した。
入札・契約制度は、より技術力を重視した総合評価方式への改善を求めた。関東整備局の田中克直企画部長は「技術評価点の配点を見直す必要がある」との見解を示した。国交省直轄工事では、総合評価方式の運用ガイドラインで配点割合について「全国的な課題だ」と述べた。
日建連の調査では会員の施工現場で猛暑を原因に作業効率が低下した現場が6割強あった。白川賢志公共契約委員長は「猛暑・厳冬などの気象条件下での作業環境を踏まえ、適正な工期の確保や設計基準・歩掛かりの見直しを検討してほしい」と訴えた。
田中企画部長は「夏季休工を可能とする発注方式の試行など、猛暑期間や時間帯の作業回避を制度的に支援する取り組みを進めている」と説明。4月1日以降に入札する工事は、熱中症対策・防寒対策の費用を「現場環境改善費」(率計上)として、上限100%で設計変更を行うと回答した。26年から行う試行工事などで課題を洗い出す。
意見交換会は6月10日まで全国9地区で開催。各地の実情を踏まえ発注者と受注者が入札契約制度や生産性向上、人材確保などで現状認識や方向を議論する。







