眠気を払う方法はないものか--。そんなことを思う瞬間がある。会議の最中や昼食後の静かな時間。まぶたが重くなり、意識が遠のいていく。気持ちを入れ直し、背筋を伸ばすが、眠気はどこ吹く風だ▼コーヒーを飲む。席を立って歩く。あの手この手を試しても、眠気はなかなか手ごわい。不思議なのは、睡眠不足だけが原因ではないことだ。十分に寝たはずでも襲ってくる一方で、夢中になれることには驚くほど眠気を忘れる。どうやら退屈さにも敏感らしい▼眠気と戦うたび、体には体の都合があると思い知らされる。時計に合わせて暮らしても、体のリズムは必ずしも従わない。眠くなる時間に眠れず、眠ってはいけない時に眠気が忍び寄る▼だから最近は、眠気を完全な敵とは考えないことにした。仕事中の居眠りは困るが、眠気も体の正直さなのかもしれない。抗えない時は頭の中で叫ぶ。周囲に悟られないように▼どんなに便利な時代になっても、眠気退散の決定打は見つかっていないらしい。追い払うことばかり考えず、うまく付き合う知恵を探すのも悪くない。勝敗のつかない知恵比べは、きっと明日も続くのだろう。









