東京都中央区の築地市場跡地で、明治時代の海軍遺構が出土した。兵器素材として使う鋼を造る製鋼炉跡で、地表から3・5メートル下に基礎部分や煙道、燃焼施設の一部が並んでいる。近代の日本海軍を支える重要な施設だった。都の担当者は「築地市場を造る時にほとんど解体されたと聞いていたが、予想に反して良い状態で出土した」と説明した。
都が12日に発掘現場を公開した。築地市場跡地では28年度まで埋蔵文化財調査と土壌汚染対策の準備工事を行っている。同日公開したエリアは築地市場跡地の東側(築地6)で、海軍造兵廠があった。
現場の南側に位置する四つの浅い溝が特徴の製鋼炉基礎部分は、被熱で赤化していた。北西から南東方向にれんがで細長く構築された煙道は、内側に赤茶色の溶解物が付着。炉材の融解物か鉱滓(こうさい、副産物)と考えられるという。出土した遺構は保存するが、具体的な方法は今後検討する。
発掘現場は再開発に伴い舟運・シアターホール複合棟やオフィス棟を建設する。大規模集客・交流施設などを造る築地市場跡地の西側エリアでも文化財の発掘調査が続けられている。










