骨太方針/公共事業評価見直し明記/総合的インフラマネジメント推進

2026年7月22日 行政・団体 [2面]

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 政府が決定した「経済財政運営と改革の基本方針2026」(骨太方針)に、社会資本整備や防災・減災・国土強靱化に関するさまざまな取り組みが挙がった。高市早苗首相が目指す「強い経済」の実現に、「社会資本を戦略的に整備することが重要」と明記。建設産業の生産性向上、賃処遇改善、地域のインフラの整備力などを進めると記した。公共事業評価や社会的割引率を見直すことも書かれ、「アップデートしたい国土交通省の姿勢が示された」(内閣府幹部)という。=1面参照
 社会資本整備や防災などに関しては、総合的なインフラマネジメントを推進し、メンテナンスの予防保全型への転換と、主体の広域的・分野横断的な連携・協働、流域治水の加速化・深化などに取り組むとした。国土軸となる高規格道路、整備新幹線、リニア中央新幹線とともに都市鉄道、港湾、空港、林業適地の路網などの整備を進める。防災・減災・国土強靱化は、通常歳出とは別の「『強く豊かな日本』投資枠」を使い、ハード・ソフト両面の対策を強化。「令和の国土強靱化対策を断行」と記した。
 予算の編成、執行の考え方を「中長期経済財政計画」(期間27~40年度)に示してある。強く豊かな日本投資枠は、上限を設けない予算要求を認める。恒常的な施策の経費は当初予算で措置し、補正予算は緊要性の高い施策に限定する。補正予算と当初予算の考え方を整理し、検討成果を年内に改定する「予算編成の基本方針」に生かす。
 計画の中で建設業は「社会資本の整備に不可欠」とした。適切な価格転嫁を促した上で「必要な事業量を確保する」とともに、PPP/PFI推進アクションプランに沿って官民の連携投資を促すとも書いた。公共事業評価は「費用便益比等に過度に依拠せず」に、国家戦略、命と暮らしを守る基盤機能などを踏まえた「総合評価へ見直す」と明記した。社会的割引率を見直すことも盛り込んだ。インフラの維持に不可欠な人材の養成などにも取り組む。
 骨太方針は、危機管理投資や成長投資を「大胆かつ戦略的」に進めることと、民間投資を引き出す予見可能性を確保するために予算編成を根本から改めることを基本としている。強い経済の実現に向けて▽日本成長戦略の推進▽成長基盤の強化▽強い地域経済の構築(地域未来戦略などの推進)▽人材力の強化・人材総活躍▽強い外交・安全保障の確立▽国民の安全・安心の確保(防災・減災・国土強靱化の推進など)-に取り組む。
 地域の人口減少、インフラ老朽化、担い手不足を克服することや、地域の産業拠点となる産業クラスターとインフラ整備を連携させることなどを課題に挙げた。供給力の確保も目的に、(仮称)人口総合戦略を26年末にまとめる。AIで機械やロボットを動かすフィジカルAIを軸にAIトランスフォーメーション(AX)を全産業で展開する。戦略分野の62の製品・技術などへの投資を促し、公共調達から需要を創出する。
 「モビリティ・インフラ」の活用と省エネ対策を推進し、原子力の再稼働、関連廃棄物の最終処分の取り組みも進めていく。防衛経費を積み上げる「防衛力整備計画」などの防衛三文書は年内に改定する。労働時間法制の対応は夏以降に労働政策審議会で議論するとした。