労務費ダンピング調査、都道府県ら85%導入見込み/入札額内訳確認進む/国交省調査

2026年7月27日 行政・団体 [1面]

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 国土交通省は都道府県・政令市発注工事を対象に、昨年12月施行の改正公共工事入札契約適正化法(入契法)に基づき発注者に求められている入札金額の内訳確認の実施状況を調査した。国交省直轄工事と同じように、入札金額内訳書に法令で規定された労務費などの5項目の記載がない場合、入札を無効としているのは約2割の13団体。直接工事費が一定水準を下回っている場合に理由を確認する「労務費ダンピング調査」は年度内に導入団体が約85%に達する見通しだ。
 2026年度に入ってからの直近の状況を計67団体にアンケートした。改正法は入札参加者に▽材料費▽労務費▽法定福利費▽安全衛生経費▽建設業退職金共済(建退共)掛け金-の5項目を明記した入札金額内訳書の提出を義務付け、その記載内容の確認を発注者に求めている。記載された労務費の額などが適正かどうか確認する手法の一つとして、国交省は地方自治体などに労務費ダンピング調査の導入を要請している。入札時の確認を徹底し、適正な労務費や必要経費を見込んだ入札を促す。
 入札金額内訳書の記載内容として5項目を明確化しているのは56団体で、26年度中に全団体が対応予定。発注者の対応として記載内容の不備を全団体が確認している。さらに踏み込んで直接工事費が一定水準を下回ってないか確認しているのが27団体、官積算と比較し各経費が著しく低くないか確認しているのが15団体、他の入札者の記載内容と比較し異常値がないか確認しているのは12団体だった。
 5項目の記載がない場合、約8割の団体は何らかの対応を講じている。入札無効以外は、応札者に修正を依頼しているのが6団体、一定期間の暫定措置として無効としないのが6団体。ある団体は適切な記載がある書類の追加提出を指示し、2日以内に対応しなければ失格としている。落札候補者となった場合だけ書類の再提出を求め、不備の是正を確認してから落札決定している団体もあった。
 労務費ダンピング調査は、施工体制確認型総合評価方式の採用工事とそれ以外に分けて実施状況を聞いた。同方式は適正な労務費の確保を確認しつつ、それを評価値に反映させているため調査を実施しているとみなす運用となっている。同方式以外の工事で調査を導入済みは24団体、検討中は38団体、導入予定なしは5団体。検討中のうち29団体は年度内の導入を見込む。