第221特別国会では政府が提出した64法が全て成立した。このうち国土交通省関係は5法が成立し、関連分野の法改正も相次いだ。改正下水道法・道路法は昨年1月に発生した埼玉県八潮市の道路陥没事故を踏まえ、道路管理者と占用者の連携強化や点検調査の高頻度化、適切な管路更新の促進、占用工事後の竣工図提出の義務付けなどを盛り込んだ。
国交省関係のうち改正建築物省エネルギー法は、資材製造から解体までのライフサイクル全体で省エネや脱炭素などの取り組みを評価する仕組みとして「ライフ・サイクル・カーボン(LCCO2)評価制度」を創設する。評価の実施は建築主の努力義務とし、一定規模以上の新築・増築で国交省への届け出を義務付ける。大手の住宅供給事業者に、高い省エネ性能の確保に向けた中長期計画の策定を課す「上位住宅トップランナー制度」も設ける。
改正都市再生特別措置法は地方自治体が策定する立地適正化計画にオフィスやコワーキングスペースなどの特定業務施設の誘導を位置付ける。まちなかの魅力不足や人口減少が進み、若者の地方離れなどの課題に対応する。
建設分野は議員立法で建築士法を改正し、将来の建築士を確保するため、在学中から1級・2級・木造建築士試験を受験できるようにするなど、受験・免許要件を緩和する。
平時からの事前防災を強化し災害対応を一元的に担う司令塔となる防災庁の設置法も成立した。大臣は府省庁への勧告権を持つ。
建設分野関連の法改正では、改正電気事業法が成立した。経済産業大臣が認定した大規模発電事業者の大規模電源の整備計画や一般送配電事業者などの地域内送電線整備計画などに、財政投融資を活用した資金貸付が行えるようにする。
改正環境省設置法では、地方環境事務所を「地方環境局」に改称した。地方支分部局としての機能を明確化するとともに、自治体支援体制を強化。災害廃棄物処理への支援やクマ対策を含む広域的な野生鳥獣保護管理、外来生物対策などへの対応力向上を目指す。
太陽電池廃棄物再資源化推進法も成立。一定量以上の事業用太陽電池を廃棄する事業者に、リサイクルの取り組みを求める。太陽光パネルの大量廃棄時代に備える。
成立した主な法律と主要事項の施行日は次の通り。
▽改正下水道法・道路法=7月23日の公布から一部を除き6カ月以内
▽防災庁設置法・関連法=同17日の公布から2年を超えない範囲内
▽改正都市再生特別措置法=5月27日の公布から一部を除き6カ月以内
▽改正建築士法=公布日(未定)から3年以内
▽改正建築物省エネ法=公布日(同)から一部を除き2年以内
▽改正電気事業法=7月24日の公布から一部を除いて9カ月以内
▽太陽電池廃棄物再資源化推進法=6月5日の公布から1年6カ月以内
▽改正環境省設置法=7月1日。








