熊本県内で最大震度7を観測した地震で、インフラの復旧に向けた緊急対応や救援活動の支援が本格化している。29日、高市早苗首相はインフラ復旧や良好な避難環境の確保を求めた。金子恭之国土交通相は「(今後も)最大震度7程度の地震や二次災害に注意の上、現場力を最大限発揮し被災者、被災地に寄り添い、災害対応に全力で取り組む」よう指示した。現地ではゼネコンや地域建設会社が応急復旧、桁ずれした橋梁の調査、物資供給などに取り組んでいる。=2、4、9面に関連記事
地震は28日午後4時27分ころに熊本地方で発生。マグニチュード7・1(暫定値)、宇城市、氷川町で震度7を観測し、6強、6弱の範囲が広かった。高速道路は九州道、南九州道、九州中央道で道路の損壊、橋梁の損傷が複数発生。桁がずれた箇所もある。国道、補助国道の橋梁の損傷、都道府県道の損壊、のり面崩落なども確認。九州新幹線は線路が変状した。断水、停電の被害が大きく、気温の高い日が続く中で二次被害が懸念される。商業施設の爆発事故、生産施設の煙突の倒壊なども発生した。
国交省は政府の対策本部の対応を踏まえ、金子国交相が非常災害対策本部会議の中で被害の早期把握、全力の災害応急対策、国民に対する適時的確な情報提供、津波の厳重な監視などを指示した。環境省は復旧作業者の熱中症に対する注意喚起の文書を関係機関に出した。
日本建設業連合会(日建連)、全国建設業協会(全建)、日本道路建設業協会(道建協)、日本橋梁建設協会(橋建協)、プレストレスト・コンクリート建設業協会(PC建協)などの業界団体は対策本部を設け、支援体制を整えた。損傷した橋梁の調査に会員会社の技術者を派遣したり、土砂が流出した道路の啓開作業を会員企業が実施したりしている。被災地に非常用物資を供給中の団体もある。
2016年の熊本地震は震度7が2回発生した。平田直東大地震研究所名誉教授は、日刊建設工業新聞社の取材に対し、「引き続き強い揺れに注意が必要」と指摘した。その上で「社会の耐震化がどの程度進んでいたかを注視している。暑い時期の震災、熱中症による被害が広がらないことを願っている」と話した。








