政府は30日、2027年度予算の概算要求に関する基本方針を臨時閣議で了解した。公共事業関係費を含む裁量的経費は、26年度当初予算比20%増での要求を認める。国土強靱化実施中期計画の「5年間でおおむね20兆円強程度」の予算は、上限額を設けない「『強く豊かな日本』投資枠」から要求する。26年熊本地震に伴う財政需要が発生しており、26年度第2次補正予算が編成される可能性も出てきた。政府内には「編成されれば国土強靱化関係の計上もあり得る」(内閣官房幹部)との見方がある。
基本方針は、「経済財政運営と改革の基本方針2026(骨太の方針)」を踏まえ、27年度予算では「強く豊かな日本」投資枠(日本投資枠)を通常歳出とは別に設け、危機管理投資や成長投資を促す施策を重点的に進めることを明記した。「補正予算依存からの脱却」もうたい、恒常的な施策は当初予算に計上する考えを明確にした。
裁量的経費は日本投資枠を活用でき、予算額を示さない事項要求も認める。賃金や調達価格の上昇を踏まえた経費が要求される見通しだ。これまで毎年度の補正予算に盛り込まれてきた事業の一部は、当初予算へ移されることになる。
恒常的な施策を当初予算に計上するのに伴い、基本方針は歳出全般について、優先順位を踏まえて「中身を大胆に重点化」し、年末までの予算編成過程で精査するとした。施設整備を含む防衛力整備計画の対象経費は、同計画を含む安全保障関連3文書の年内改定に合わせて検討するとしている。
国土強靱化実施中期計画で「推進が特に必要となる施策」に投じるおおむね20兆円強程度の予算は、これまで補正予算で手当てされてきた。27年度は日本投資枠から要求することになるものの、国土強靱化や防災・減災の取り組みには複数年にわたる事業も多い。26年熊本地震では、10年前の地震以降に進めてきた耐震対策などが奏功したインフラがある一方、上下水道施設などでは大きな被害が出ている。補正予算が編成される場合、国土強靱化関係予算の在り方についても、さまざまな角度から検討が進むことになりそうだ。








