国交省/くじ引き抑制対策を共有/都道府県・政令市、13団体は4割以上発生

2026年8月3日 行政・団体 [1面]

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 国土交通省は、地方自治体発注工事で依然多いくじ引きでの契約の実態把握と、自治体間での対策の共有に乗り出した。昨年度実施した国交省の調査によると、都道府県のうち25団体はくじ引きでの契約率が1割未満にとどまるが、6団体は4割以上の契約がくじ引きとなっている実態がある。国交省はくじ引きの頻発は「技術力と経営力による競争を損ねかねない」と問題視。総合評価方式の適用範囲を拡大するなどの抑制対策を周知する。
 工事契約でのくじ引きの発生率は都道府県の平均で15・99%、政令市の平均で21・97%。調査基準価格や最低制限価格の近くに応札額が集中し、くじ引きで落札者を決める慣習が根深くある。業界全体で労務費などのダンピング防止が求められる中、適切に見積もりを行う会社が不利益をこうむらない環境の構築が急務だ。
 国交省が都道府県・政令市にくじ引き対策を聞いたところ、総合評価方式の導入が5割以上を占めた。企業や配置技術者の技術力・施工実績、地域への貢献度、技術提案を評価したり、以前より適用範囲を拡大したりしている。これ以外の対策で調査基準価格などの算定基礎額にランダム係数を掛けているケースがある。
 くじ引きで落札可能な工事件数や入札参加者の手持ち工事件数を制限する仕組み、同時に公告した複数の工事に重複して参加できなくする仕組みを導入している事例もある。
 都道府県などには地元の建設会社から、総合評価方式の拡大や予定価格の事後公表など、くじ引きを減らす入札・契約手続きの改善要望が寄せられている。「経営と技術に優れた企業が評価される制度」や「運に左右されない落札者選定」を求める声があり、「くじ引きの敗退が続いての入札意欲低下の懸念」も弊害として指摘されている。
 くじ引きが発生しやすい工種は、回答が多かった順に▽舗装=24%▽土木一式=21%▽塗装=9%▽とび=7%▽造園=4%▽コンクリート=4%。積算基準や設計単価が公開・標準化されている工種で発生しやすいとの指摘がある。