関電工、Arent/電気設備自動設計システム開発/知見や法規、実績データ統合

2026年8月26日 技術・商品 [3面]

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 関電工と建設DXのコンサルティングを手がけるArent(アレント、東京都港区、鴨林広軌社長)は電気設備設計の生産性向上と品質の標準化を目指し、自動設計システム「VOLDAR(ヴォルダー)」を共同開発した。BIMモデルから建物情報と設計条件を取得し、電気設備の設計に必要な知見や法規、実績データを統合。建物の電気設備の基準となる「幹線」の概算設計をはじめ、各種図面や技術計算書の自動作成を助ける。
 ヴォルダーは主に幹線設備概算設計と電気設備基本設計の二つの支援機能で構成する。熟練者の幹線計画や経路選定の判断基準、積算根拠の組み立て方といった設計ノウハウを数値化・体系化し、BIM上で計算できるようにロジックとして組み込んだ。実際のプロジェクトで使うBIMモデルで検証し、設計工数の削減などで実務に導入できる性能を確かめた。
 これまで難しかった幹線根拠図の作成から概算の算出まで一貫した自動化も実現。3D幹線ルートの自動生成に加え、幹線設備平面図や系統図、単線結線図、技術計算書などを幅広くBIMデータと連動させて自動作成できる。これまで2~3週間を要していた概算の根拠図も1時間ほどで出力できるという。
 関電工は2年以内をめどに一般的な建物の電気設備で、基本設計の大半を自動化する目標を掲げる。将来的にはAIエージェントによる対話形式の支援機能や、積算システムとの自動連携などを検討。BIM操作に不慣れな人も扱いやすいシステムを構想する。
 25日に東京都港区の関電工本社で開いた記者会見で、同社の岡田武執行役員は「担い手不足や技術継承という構造問題に関電工が取り組む中で、ヴォルダーは中核的な成果となる」と強調。Arentの鴨林社長は「部下への教育などいろいろなところに活用できるだろう」と語った。
 新システムの詳細は9月3、4日に広島市内で開かれる電気設備学会全国大会で「幹線の概算見積根拠図作成業務の自動化効率化」と題し発表する予定だ。