回転窓/世界遺産登録10周年

2026年8月28日 論説・コラム [1面]

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 動物園や博物館などがある上野公園(東京都台東区)は、夏休みの自由研究を助けてくれるイベントや教材であふれている。園内の「国立西洋美術館」をスケッチする小学生に遭遇。親子の会話から世界遺産登録10周年が研究テーマのようだ▼20世紀を代表する近代建築の巨匠ル・コルビュジエが日本で手掛けた唯一の建築として知られる。7カ国に点在する17作品の一つとして、2016年7月に世界文化遺産へ登録された▼コルビュジエが描いた設計図面はわずか12枚で、1枚を除き寸法が入っていなかった。図面とともに送られてきた書簡には、日本の弟子たちを信頼し、彼らが寸法を書き入れることができると信じていると書かれていたそうだ▼コルビュジエの下で学んだ前川國男が構造と設備、坂倉準三と吉阪隆正が建築を担当し、師の意志を反映しながら新たに実施設計図を起こした。施工を担った清水建設の技術者らと共に日々試行錯誤し、コルビュジエ建築を実現したのだろう▼台東区が雷門前の浅草文化観光センターを会場に30日まで「世界遺産パネル展」を開催中。巨匠の足跡をたどり建築の魅力を味わいたい。

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