内閣官房は、11月の設置を予定する防災庁の2027年度予算概算要求を発表した。予算要求額は651億84百万円になった。前身となる内閣府防災担当の前年度予算額218億円の約3倍になる。
予算要求の主要事項には大規模災害対策の推進をはじめ、防災技術の研究開発・実装に向けた施策などが盛り込まれた。防災庁は平時の事前防災から災害対応、復旧・復興までを一貫して担う司令塔の役割を持つ。
甚大で広域的な被害を及ぼす恐れのある首都直下地震や南海トラフ地震、千島海溝地震などの備えとして、震度分布の推計や被害の想定、防災対策の検討などを実施するため2億79百万円を計上した。新規事項として、自治体が津波避難の手段などを検討する際、参考となるガイドラインの作成業務などを盛り込んだ。
要求額に上限を設けない「強く豊かな日本投資枠」では、政府が進める「日本成長戦略」が目指す防災技術を巡る好循環の創出に向けた施策として、防災技術の研究開発・実装、防災産業の発展に向けた取り組みを盛り込み、225億50百万円を計上。日本の防災産業の振興と海外展開を目指す。
大規模災害時の通信確保で必要となる中央防災無線の維持管理・整備に31億61百万円を計上する。衛星通信設備などの中央無線網は、中央省庁や指定公共機関などの通信を確保する重要な役割を持つ。一方、老朽化が進んでいることから各設備の更新や運用監視、点検・修繕を行う。
大規模災害時に拠点機能を果たす施設の維持管理・改修などに7億49百万円を充てる。本庁に加え、地方機関として2カ所設置を予定する「防災局」の拠点整備費用も含む。
防災局の設置に向けた具体的な検討は今秋以降に進める見通し。










