宇宙航空研究開発機構(JAXA)が宇宙空間の過酷な環境を再現するスペース・チャンバー・システムを新たに整備する。既存の同システムは直径13メートルのトンネル型で、国内最大級の大きさだ。運用開始から長期間が経過し、新たな施設が求められていた。日揮ホールディングス(HD)の事業会社、日揮(横浜市西区、山口康春代表取締役兼社長執行役員)が27年度までに設備や建屋仕様、整備計画などを検討する。
既存のスペースチャンバーはJAXAの筑波宇宙センター(茨城県つくば市)に設置している。高真空や極低温、太陽光による高温といった宇宙空間の厳しい環境を再現。宇宙機に必要な性能を確認できる。直径13メートルあるため大型の宇宙機1機をまるごと搬入し、試験を行える。大型の宇宙機試験ができる施設は世界でも少ないという。
人工衛星や宇宙望遠鏡など宇宙機の開発が国内外問わず活発化している。打ち上げ前に機械の品質や信頼性の確認は重要で、熱真空試験設備のニーズは高まっている。次世代スペースチャンバーは今後の日本の宇宙開発を支える重要な研究開発インフラになることが期待されている。
JAXAは企画型競争入札「次世代スペースチャンバシステム整備フィージビリティスタディ」事業の実施者に日揮を選んだ。大型真空容器を柱とした試験設備の建設に向け、必要な機械は何かを検討する。整備計画を練り、経済性も考慮する。実現可能性を多面的に検証する。
日揮グループは今回の事業を通じて蓄積した知見や成果を将来的にはプラント・施設のEPC(設計・調達・建設)事業につなげ、実装まで完結することを目指す。








