全国建設業協会(全建、今井雅則会長)が実施した調査で、傘下の都道府県協会に加盟する建設会社の工事受注の減少と利益の悪化が浮き彫りになった。全体の46・9%が「悪い」「悪化してきた」と回答し、利益も36・5%が悪化しているとの回答を占めた。背景には公共工事の発注量・受注量減少、技術者不足、資機材価格の高騰など多岐にわたる。技術者不足で「受注したくてもできない」との声も聞こえる。現場管理費や一般管理費の増加も利益を圧迫している要因に挙がる。
調査は「発注関係事務の運用状況等に関するアンケート」として7月に実施し、1877社から回答を得た。直近1年(2025年6月1日~26年5月31日)の受注状況を前年と比較した結果、「悪い」「悪化してきた」との回答は46・9%で、前年(48・1%)から約1・2ポイント低下した。
地域別では東北が54・6%と最も高く、近畿(52・4%)、中部(51・5%)、中国(50・9%)と続いた。公共工事の発注量に地域的な偏りがあると読み取れる。受注悪化の要因(複数回答)は、「公共工事の発注量減少」が87・0%と依然として高い。「競争激化」(47・3%)と「技術者不足」(46・6%)が多くの企業に共通していた。自由記述では「安定した受注につながる入札制度を望む」との意見や、「市町村で発注件数が減少する一方、業者数は変わっていない。競争激化で地域建設業の事業継続や人材確保が難しくなる」と先行きを懸念する声があった。
利益状況も受注と同様に悪化している。「悪い」「悪化してきた」との回答は36・5%を占め、前年から4・8ポイント低下したものの「良い」とする回答は6・4%にとどまる。地域別では四国(42・5%)、東北(41・7%)、近畿(39・9%)で悪化している割合が高い。利益悪化の要因は「受注量の減少」「工事期間中の資機材価格の高騰や労務費の上昇」「競争激化」が上位。工事量の減少に伴い利益が減少している様相だ。
利益を圧迫する具体的な事例は、価格やコスト上昇に回答が集中した。「資材費、人件費、燃料費、リース料の上昇」「標準歩掛かりと施工実態の乖離(かいり)」「賃上げやICT化の経費増加を踏まえた一般管理費や現場管理費の見直し」といった声が寄せられた。資材価格や労務費、燃料費などの上昇が「請負金額に十分の反映されていない」と指摘する声もあった。








