設計変更、民間発注者で対応遅れ/手続き面の負担が課題/全建調査

2026年9月8日 行政・団体 [1面]

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 施工条件の変化や労務費・資材価格の上昇に伴う契約変更を巡り、民間と公共の発注者の対応に違いがみられる。全国建設業協会(全建、今井雅則会長)の調査によると、必要な設計変更が「おおむね行われている」とした割合は、国土交通省、都道府県・政令指定都市、市区町村で9割を超えた一方、民間発注者では8割台だった。価格高騰時の契約変更協議では、「円滑に行われていない」とした割合に公共と民間の発注者で差があった。
 調査は「発注関係事務の運用状況等に関するアンケート」として7月に実施し、会員企業1877社が回答した。2025年6月1日~26年5月31日の期間を対象に調べた。
 設計変更の問題点では、国交省では「事務作業負担(発注者との協議)が大きい」が64・0%、「提出を求められる書類が多い」が58・9%と手続き面の負担が上位となった。都道府県・政令指定都市では「変更金額に落札率を乗じられてしまう」が57・2%、市区町村では「予算がないとの理由で変更に応じてもらえない」が57・8%で最多。民間発注者でも同項目が59・0%に上った。
 会員からは予算不足を理由に必要な変更が認められないケースのほか、現場調査が不十分で設計と施工条件が合わず、受注後に多くの変更が発生するとの指摘が寄せられた。追加工事の適正な精算や、特殊な機械や工法は実態を踏まえた積算を求める声もある。変更金額に落札率を乗じることで採算が合わなくなる問題も指摘された。
 見積書の提出は95・2%の工事で行われている一方、資材価格などの高騰の恐れを通知している割合は61・2%となった。通知後に価格が上昇した場合、「高騰した資材全て」「通知した資材」「一部の資材」で変更契約が行われた割合は計約7割に達した。ただ、通知したにもかかわらず価格高騰が生じ、変更されなかったケースも7・9%あった。
 労務費・資材価格上昇時の契約変更協議が「行われていない」とする割合は、国交省4・1%、都道府県・政令指定都市7・3%に対し、市区町村14・2%、民間発注者20・8%。変更が行われず原価を下回る契約となった割合も、国交省7・1%、都道府県・政令指定都市13・7%、市区町村14・9%、民間発注者15・7%となった。