民間発注者、半数は発注見送り「増えた」/コスト増許容できず/国交省調査

2026年9月9日 行政・団体 [1面]

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 不動産業や住宅メーカー、電力会社などの民間発注者に工事の発注状況を聞いた国土交通省の調査で、計画通りに工事を発注できなかったケースが直近で「増えた」との回答が半数を超えた。物価・人件費の高騰や資材の調達難によるコスト増を許容できなかったり、受注者側の技能者が不足したりしていることが理由に挙がる。発注見送りの防止策として早めに対応可能な建設会社を確保する動きがあるが、コスト増分を見積もりに上乗せしている発注者は3割弱と少なめだ。
 2025年度の「適正な工期設定等による働き方改革の推進に関する調査」の一環で、不動産協会や住宅生産団体連合会などを通じ2~3月に調査を依頼。24年12月以降の発注動向を55社が回答した。
 発注を見送った工事があるのは約3割の16社、一部工事で規模縮小・延期があったのは約2割の12社だった。このように計画通りの発注ができなかったのは22社あり、その半数以上の12社は以前より発注できなかった工事が「増えた」とした。特に不動産業は、他業種より多い5社が「増えた」と回答している。
 工事を発注できなかった際の理由は「コスト増を許容できなかった」が7割近くを占める=表参照。現場の人員不足を理由とする発注者が次いで多い。電気事業やガス・熱供給事業などの発注者からは、希望する工期設定が困難だったとの理由も挙がる。
 全55社に発注見送りの防止策を聞いたところ、「早めに建設会社を抑える」が約5割の29社で最多。従来は取引関係になかった建設会社に依頼するなど「協力会社を増やした」のは約4割の21社、物価・人件費の高騰などに合わせて「建設コストの見積もりを上げた」のは約3割の15社だった。
 発注工事の工期設定の状況は、回答した48社のうち「あまり変化がない」が約5割の25社。「長い工期が増えている」との回答は約4割の21社だった。工期の長期化の要因について回答した21社のうち、約6割の12社は「資材・人員の不足や調達遅延」と答え、「適正な工期の見積もり」との回答は約3割の7社にとどまる。