全国建設業協会(全建、今井雅則会長)の調査によると、変形労働時間制度を導入している企業は約4割だった。割合は「1カ月以内での変形労働時間制度を導入している」が8・7%、「1カ月超1年以内での変形労働時間制度を導入している」が30・4%。未導入企業は、天候などの影響で計画的な運用が難しいことが最大の課題と捉える。酷暑や積雪など気候条件の実態に合った柔軟な制度運用を求める声がある。
調査は「労働環境の整備に関するアンケート」として6~7月に実施し、会員3781社が回答した。
変形労働時間制度の導入状況(フレックスタイム制度を除く)を聞くと、「1カ月以内での変形労働時間制度を導入している」8・7%、「1カ月超1年以内での変形労働時間制度を導入している」30・4%、「導入を検討している」3・5%、「導入していない」57・4%となった。1カ月超1年以内の変形労働時間制度を導入している企業の具体的な活用方法として、「夏季に休日を多く設定する」など猛暑対策としての利用や、繁閑に応じた労働時間の調整が挙げられた。気候条件や工事の繁閑に合わせて労働時間を調整できる制度として活用が進んでいる。
一方、未導入の理由には、「天候の影響が大きく計画的運用が難しい」が48・6%で最多。次いで「勤怠管理が複雑になる」34・5%、「発注者・下請との工程管理の調整が難しい」33・4%などとなった。天候や工程に左右される建設業の業務特性が導入の壁となっている。
特に天候に左右される海上の護岸工事や農地整備は、施工可能な期間が限られる。週休2日の確保が難しい現場もあり、特殊工事の実態を踏まえた柔軟な工期設定を求める声もある。現場の予測困難性を踏まえた制度の運用改善と、発注者・下請を含めた関係者間の理解が必要となる。









