東京都港湾局は、東京港の品川内貿埠頭(港、品川両区)で、車両や貨物を一時保管する施設「自動車上屋」の整備を検討している。貨物の積み下ろしなどに使う敷地が手狭になり、増加傾向にある貨物取扱量への対応が課題だった。車両などを駐車・保管する施設を立体化して敷地を有効活用し、効率的な荷役につなげる。施設の規模や埠頭内の配置などを詰め、2027年度にも基本計画をまとめる方針だ。
整備想定地は港区港南5と品川区東品川5。品川内貿埠頭には、水深10メートルの岸壁が2カ所、8メートルの岸壁が3カ所あり、主に北海道との間を結ぶ定期内航貨物船が発着する。貨物トレーラーが自走して乗り降りできるRORO(貨物車両をそのまま運搬できる船舶)船を使い、新聞用紙向けの紙やパルプ、雑貨などを取り扱っている。
南側にはコンテナターミナルが隣接し、埠頭の背後にも企業ビルや工場、港湾施設などが立ち並ぶため、敷地を拡張する余地は乏しい。貨物取扱量が増加傾向にある中、限られた敷地で荷役スペースを確保することが課題だった。
トレーラーや貨物を一時的に置くスペースを確保するため、自動車上屋を整備し施設の立体化を図る。2層構造を想定し、1階にトレーラーのシャシー(車台)、屋上には商用車を駐車する計画だ。今後、埠頭利用者らへの聞き取りを通じて、荷役時の車両動線や施設規模、収容台数などを具体化する。
整備に当たっては、既存施設の仮移転が必要となるため、工事の手順や移転先の候補地も検討する。整備想定地の一部は遺跡(品川台場跡)に当たることから、埋蔵文化財調査が必要となる可能性がある。今後、工事の支障となる物件や遺跡に関する文献調査も実施する。概算事業費や整備スケジュールなどを検討し、27年度にも基本計画案をまとめる方針だ。








