論説・コラム


2026年10月29日[1面]

回転窓/復旧させない鉄道の思い出

 まだ幼かった昭和の時代の思い出に、祖母と何度も乗った鉄道がある。間近に水田が広がる駅まで歩き、1両編成もあった列車に乗って隣駅まで。遠くない旅を当時は楽しみにしていた▼よく晴れた日のホームと、つながれた手の心地いいぬくもり、その安心感を覚えている。駅前の薬局で「ファイト一発!」のCMで親しまれた国民的栄養ドリンクを初めて買ってもらったことも▼JR東日本が久留里線(千葉県)の久留里~上総亀山間の復…

2026年10月28日[1面]

回転窓/スポーツの力で持続可能社会を

 プロ野球の今季観客動員数が12球団合計で2717万7247人となり、3年連続して過去最多を更新した。各球団によるグラウンド内外での営業努力が結実したといえよう▼多くの球場にホームランテラス席が導入され、逆転劇が生まれやすい試合展開を演出。豊富な飲食販売や多様なイベント開催など、試合以外でも楽しめるサービスに工夫を凝らす▼各球団ともエンターテインメントとともに力を入れているのが、大量のごみを減らし…

2026年10月27日[1面]

回転窓/途方に暮れ、吠える

 「月に吠える」という言葉には、誰にもぶつけられない感情を夜空の月に託すような響きがある。〈月に吠える犬は、自分の影に怪しみ恐れて吠えるのである〉(詩集『月に吠える』序文)。萩原朔太郎が作品に託したのも、孤独や不安、心の中で膨らみ続ける葛藤だったのだろう▼記者にも似た瞬間がある。取材先で聞いた言葉や理不尽な要求に腹を立て、記事にできない現実に歯がゆさを覚える。伝えたいことがあっても言葉を慎重に選び…

2026年10月26日[1面]

回転窓/新聞の題字にも思いが

 1990年代半ばのこと。当時の本紙編集局長が本欄で漢文学者・竹谷長二郎氏(1910~2012年)からの手紙について書いている▼江戸後期に活躍した文人・武元登々庵の漢詩集『行庵詩草』。この口訳と評釈が…

2026年10月23日[1面]

回転窓/ものづくりのまち大阪

 NHK大河ドラマ「豊臣兄弟!」が終盤に差し掛かってきた。18日放送の第40回では豊臣秀吉と徳川家康の戦が迫る中、マグニチュード8くらいの直下型地震と推定される天正地震が発生し、和解に至るまでの過程が…

2026年10月22日[1面]

回転窓/防災と地域に親しむ大会

 白・赤・青のパッケージとこくのある味わいが特徴の「白バラ牛乳」を販売する鳥取県の大山乳業農業協同組合。県内全ての酪農家が加盟し、生産から販売まで一貫した体制を整えている、全国でも珍しい酪農団体だ▼そ…

2026年10月21日[1面]

回転窓/流鏑馬の魅力

 疾走する馬上から的に弓を射る。伝統武芸の流鏑馬(やぶさめ)が近所で開催されると知り、出かけてみた。開始まで1時間以上もあるというのに、会場は既に黒山の人だかり。小欄も自然と気分が高まった▼流鏑馬の歴…

2026年10月20日[1面]

回転窓/ゆがんでいるのは地図だけか

 「地球は丸い」。誰もが当然のように思っているだろう。ところが、その地球を平面に描くと、どうしても「ゆがみ」が生まれてしまう▼9月4日の国連総会で、各国の実際の面積をより正確に反映する世界地図の利用を…

2026年10月19日[1面]

回転窓/地元の名産に思いを込めて

 毎年秋を迎えると、千葉県に住む友人からの頂き物を楽しみにしている。豪雨災害で収穫に影響が出ているようだが、先日、家に届いた落花生「おおまさり」(品種名)は今年も見事な出来栄えだ▼千葉名産・落花生の中…

2026年10月16日[1面]

回転窓/今治の新たな風景

 健康増進を目的に歩く習慣が付いた一方、自転車に乗ることがめっきりなくなった。この機会に20代の頃から乗り続けた愛車を処分。だが安全のためにと家族から贈られたヘルメットは踏ん切りがつかず、まだ手元にあ…

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