鹿島/柱や梁の少ない超高層ビルを実現する構法開発、自由度の高い空間設計可能

2024年2月7日 技術・商品 [3面]

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 鹿島は、柱や梁の少ない複合用途の超高層ビルを実現する「K-ARCS」(カークス)構法を開発した。強度と靱性に優れたCFT構造(鋼管にコンクリートを充填した構造)と、高耐力・高靱性を兼ね備えた超高層RC造技術「HiRC工法」を組み合わせ、制震装置「HiDAX」を搭載。建物用途に応じた最適な構成の混合構造が可能で、従来の耐震・制震架構よりも柱と梁を減らせる。単一構造では困難だった自由度の高い開放的な空間設計を提供できる。
 K-ARCS構法は、CFT構造(下層階)、RC構造(上層階)、接続部で構成。異なる構造の接続部には鹿島独自の技術を採用した。下層階はCFT構造にHiDAXの制震性能を加えることで、高い強度と耐震性を備えた土台の役割を担う。上層階はHiRC工法によるRC構造で住戸間の十分な遮音性や躯体の耐久性を確保。強風時の揺れも抑える。超高層建物に導入することで、従来の耐震架構と比べ、地震発生時の揺れ幅を最大約30%低減、後揺れの時間を約50%短縮できる。
 従来のRC造の超高層住宅に比べて、高い耐震性と揺れを大幅に低減できることで柱や梁の本数を少なくできる。超高層の住宅系と業務系の複合用途に対して、自由度の高い空間を実現する。
 K-ARCS構法は、東京都港区で進む「浜松町二丁目地区第一種市街地再開発事業」(発注・浜松町二丁目地区市街地再開発組合)に初めて採用された。鹿島は今後、K-ARCS構法の提供を通じて、さらなる需要が見込まれる超高層複合用途建物に対応する。高い耐震安全性だけでなく、居住性や事業継続性を重視した安心性、自由度の高い空間の創出につなげる。