鹿島/2ノズル吹付機自動化に成功、建て込みガイダンス併用で山岳トンネル効率化

2024年6月11日 技術・商品 [3面]

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 鹿島は10日、山岳トンネル工事を対象に、2ノズルによる吹き付け機の自動化に成功したと発表した。従来は2人の技能者で操作していたが、操作室内のオペレーター1人で対応できるようになる。作業時間が半減し、生産性が飛躍的に向上する。支保工の建て込みを効率化する「建て込みガイダンスシステム」も開発。合わせて用いることで切羽近くに立ち入らずに遠隔で支保工を建て込みできるため、安全性も高まる。今後も改良を加え、山岳トンネル工事への展開を図る。
 山岳トンネル自動化施工システム「A4CSEL for Tunnel」(クワッドアクセル・フォー・トンネル)の一環。2ノズル自動吹き付けシステムでは、切羽形状のスキャニング結果を基に、平滑な仕上がり面を確保するための最適な吹き付けパターンを決定し、制御プログラムで計画通りに作業を進める。
 ノズルの可動範囲に制限を加えることで、左右のノズルがそれぞれの吹き付け動作を効率的に行えるようにした。衝突防止機能なども備える。1時間当たりの自動吹き付け能力は48立方メートルで、従来の1ノズルによる自動吹き付けと比べて作業時間を約50%短縮できる。
 建て込みガイダンスシステムでは、目標位置を踏まえて機械の関節角度やブーム伸縮量などを計算して遠隔操作する。天端継手締結用のワンタッチジョイントや固定用アンカーをあらかじめ設置した専用の支保工を使用。オペレーター1人で支保工の建て込みができる。従来はオペレーター2人と切羽近傍で作業する技能者3、4人が必要だった。