復興庁/福島国際研究教育機構(福島県浪江町)が起工、本部施設は28年度完成へ

2025年4月30日 行事 [1面]

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 復興庁が福島第1原発事故からの復興の中核拠点に位置付ける「福島国際研究教育機構(F-REI)」の整備が福島県浪江町で本格始動した。JR浪江駅西側にある川添地区の建設地で森本組が施工する敷地造成1期工事が始まり、26日に起工式を開いた。伊藤忠彦復興相や西村拓国土交通省東北地方整備局長、内堀雅雄福島県知事、山崎光悦同機構理事長ら約60人が参加。盛り土に鍬を入れ、工事の安全とF-REIの発展を祈願した=写真。
 主催を代表した伊藤復興相は「施設整備に向けた大きな一歩を踏み出せた。浪江町の風土と景観になじみ、地域に開かれた創造的復興の中核拠点にふさわしい研究環境を創出していく」と決意を表明。「『世界でここにしかない多様な研究・実証・社会実装の場』を実現するため、まずは2028年度の本部施設完成を目指す」と述べた。
 F-REIはロボットやエネルギー、放射線化学など福島の優位性を生かせる世界トップ水準の研究開発、産業創出、人材育成などの拠点として整備する。23年4月に同町ふれあい福祉センターに仮本部が開所した。
 約16・9万平方メートルの敷地を▽連携・交流▽研究支援▽研究施設1▽研究施設2-にゾーニングし、各施設を復興庁設置期間の31年3月までに順次整備・供用開始する予定だ。