関東整備局京浜港湾/本牧ふ頭地区で泊地整備へ、横浜港コンテナターミナル再編加速

2025年5月1日 工事・計画 [5面]

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 関東地方整備局京浜港湾事務所が、横浜港で計画する国際海上コンテナターミナル再編整備の取り組みを一段と加速する。大型コンテナ船を受け入れるため、同港を構成する本牧ふ頭地区の一部エリアに航路と船が停泊する泊地を新設。2025年度に施設整備に向けた測量調査に着手する。最新の測量データを踏まえ、浚渫などを行う考え。再編整備は31年度の完了を予定する。
 同事務所が公表した事業概要によると、25年度予算として同ターミナルの再編事業に252億91百万円、川崎港東扇島~水江町線地区臨港道路整備事業に84億84百万円を計上。大型化する船舶に対応するため、本牧、新本牧ふ頭地区で水深16~18メートルの岸壁整備などを推進している。
 うち本牧地区ではBC突堤の先端から東側に延びるBC2に水深16メートルの航路と泊地を新設する=位置図(関東整備局提供)。本年度は約1・7億円を予算化し、調査工に着手する。発注時期などは未定としている。
 継続事業ではD突堤の先端に位置するD5岸壁(水深16メートル)の改良と耐震、荷さばき地の撤去工などを行う。新本牧ふ頭地区は建設時の残土や横浜港内で発生する浚渫土を受け入れる岸壁(水深18メートル)、護岸整備に取り組む。
 川崎港の東扇島と水江町地区を結ぶ臨港道路整備も次のステージに進む。貨物取扱量の増加や日本随一の冷凍冷蔵倉庫群を抱える川崎港の物流機能を確保するため、両地区に延長約3キロ、の5径間連続複合斜張橋を架設。緊急輸送ルートの多重化で首都圏の防災機能強化に貢献する。
 本年度は主塔と主桁架設などに着手する。主橋梁部上部工事は東扇島側をIHIインフラシステム・JFEエンジニアリング・横河ブリッジJV、水江町側をエム・エムブリッジ・宮地エンジニアリング・川田工業JVが担当している。全体の事業完了は31年度を目指す。