山口県下松市/多機能複合型スポーツ施設BTO、9月にも実施方針公表

2025年5月19日 工事・計画 [11面]

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 山口県下松市は、下松スポーツ公園(河内)内に計画する多機能複合型スポーツ施設について、9月にも同施設整備事業の実施方針を公表する。武道場や温水プールを備え、地域のにぎわい拠点を目指す。事業手法はPFIのBTO(建設・移管・運営)方式を基本とし、特定事業に選定した後、2025年度内に事業者を募集する。
 アドバイザリー業務の委託先の選定は公募型プロポーザルを採用し、八千代エンジニヤリングが交渉権者になった。
 計画では公園内の3カ所の候補地から市温水プール「アクアピアこいじ」(閉鎖)の跡地に同施設を建設する。体育館との距離が最も近く、圧迫感がなく新たな建物を建てられるとしている。
 施設内には老朽化で利用を中止している市民武道館の機能のほか、温水プールを設ける。武道場は柔剣道場が400平方メートル程度、観覧スペースが140平方メートル程度、弓道場が610平方メートル程度など計1275平方メートルを想定。当初予定していた多目的スポーツフロアは設置しない。
 プールは25メートル8レーンで水深を調整できる可動床を採用。小中学校の授業でも利用する。観覧スペースや更衣室、シャワー室などを含めた面積は865平方メートルを見込む。ほかにトレーニング室や器具庫、多目的会議室、更衣室が入り、全体の規模は約4400平方メートルを想定する。売店など民間収益施設の設置も検討している。
 概算事業費は約56億6300万円(税込み)と算定し、うち建設工事費は約43億6700万円(同)を見込んでいる。
 26年度上半期中に優先交渉権者を決め、事業契約を締結後、設計に着手する。事業者の選定方法は検討中。30年度中の供用開始を目指す。維持管理・運営期間は15~20年程度とする。