奈良県/川西町県有地活用基本構想、FCバルセロナ選手育成施設を誘致

2025年5月26日 工事・計画 [10面]

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 奈良県は「川西町県有地活用基本構想」をまとめた。川西町の北東部・下永地区の県有地(約15ヘクタール)に世界的スポーツチームの関連拠点誘致を行うほか、隣接するまほろば健康パークとの連携を念頭に商業施設や飲食店、スポーツ関連企業など地域全体のにぎわい創出につながる企業の誘致を行う。2025年度に基本計画を策定するとともに、PFI導入可能性調査などを実施。スポーツチーム関連拠点は31年度の開業を目指す。
 「子どもを中心に多様な交流が生まれるまちKAWANISHI」をテーマにまちづくりを進める。計画地は近鉄橿原線・ファミリー公園前駅から約300メートルの場所で、鉄道を挟んで西側にまほろば健康パークがある。ゾーニング案ではスポーツゾーン(約7・1ヘクタール)や企業誘致ゾーン(約5・9ヘクタール)を設定。スポーツゾーンには、県との間でスポーツ交流などの意見交換・協力について合意しているスペインのプロサッカークラブ・FCバルセロナの選手育成施設「バルセロナレジデンスアカデミー」の誘致を目指す。天然芝のサッカー専用グラウンドやクラブハウスのほか、民間事業者による宿泊施設や商業施設を整備する計画だ。企業誘致ゾーンは参画を意向する企業への売却や定期借地などによる活用を想定している。
 事業方式は従来手法のほかDBO(設計・建設・運営)方式やBTO(建設・移管・運営)方式のPFI、指定管理者制度などを候補に比較検討する。基本構想の策定はウエスコが担当した。