岡山県井原市は、芳井町の国道313号沿いに道の駅の機能を備えた「にぎわい創出拠点施設」の整備を計画している。スーパーマーケットや農産物の直売所、子どもの遊び場などを備え、2029年度の開業を目指す。施設の設計や建設、運営には民間のノウハウを活用する方針で、事業実施に向けた条件を整理するため、サウンディング(対話)型市場調査を8月に実施する。
基本計画によると、計画地は山成酒造西側の約2万8000平方メートル。敷地面積が広く、将来の改修時に柔軟に対応でき、公共施設機能の集約が可能なことから五つの候補地の中から選定した。
子どもの遊び場は室内多目的スペースと屋外広場で構成し、イベント広場も設ける。飲食フロアや多目的研修室、観光案内・情報発信コーナーも備え、交流人口の増加や産業の活性化につなげる。駐車場は小型車119台分、大型車4台など。概算整備費は約27億4500万円(税込み)と試算している。
整備手法は従来方式とPFI、DBO(設計・建設・運営)方式を比較した結果、DBO方式が最も財政負担を縮減できるとしている。
対話調査の参加は8月8日まで受け付ける。同25~27日に個別で行い、事業内容や導入機能、望ましい事業手法、参画条件などについて意見を聞く。対話結果の概要は9月中旬ごろに公表する。
市では9月ごろに事業手法案を決め、25年度内に実施方針の公表など事業者の選定手続きを始める。26年度に事業者を決め、28年度に施設を完成させる。事業期間は15年程度を想定している。本年度は事業者選定のアドバイザリー業務を委託する。